[単行本] たなかのか > タビと道づれ

 ……を肴にグダグダ語る。
 既読を前提とするのでストーリーラインの解説とかは放棄です。(普段からそうですが、今回特に暴走気味です)

※作品の内容について語るというよりも、「作品を触媒にしてグダグダとくだを巻く」という感じでいきます。

(以下絡み酒テンションで)

 そもそもね。
 正義とか公平とかを代弁して下さる方々には誰であれ懐疑的<婉曲表現>な訳ですよ。「君らの神の正気は一体どこの誰が保障してくれるのだね?」という奴ですが。「良い」も「悪い」も俺の/お前の判断であって、「判断する主体」と「判断された結果」は不可分だろうと。「主観で語れ」ってのはそういう話です。
 新聞なんかでも例えば「~~という発言は問題視されそうだ」みたいな言い回しを見かけると引っ叩きたくなったりしませんかね? 「お前が問題視したいんだろ!」と。
 そういう話。

「判断された結果」についてはね?
 是も非も色々あるでしょうよ。乗れる結論乗れない結論、あるでしょうよ。

 でも、そもそもの前提として、「その判断がどんな背景から生まれたのか」が判らないと、「判断された結果」を受け止めらんないでしょう?
 その判断で、言動で、他人に影響を与えようとするなら、尚更。

 でだな。

 この「タビと道づれ」という話なんですけれども──おお、ちゃんと話が戻ってきたぞ──、徹頭徹尾「主観」の話なんですね。
 あるいはコミュニケーションの話というか。

 新しいエピソードが始まったとして、新キャラが出てきます。
 そうするとこのキャラは、(タビにとっても読者にとっても)「良く判らない人」として出てくる。「良く判らない事情で動いている人」かな。
 タビは割と対人恐怖症的な所があるので1 、「良い形のコミュニケーション」はあんまり成立しません。
 ……でどうする(どうなる)かというと、話すんです。ちょっとずつちょっとずつ話すか感情を叩き付けたり叩き付けられたりするかはさておき。話の内容は当然「本音ベース」。
(場合によってはタビ不在≒第三者視点で語られることもあります)

 この点は設定の勝利といえるのですが。
 話の舞台は「同じ一日を繰り返す町」で、「特定の人」以外は記憶もリセットされちゃうのですね。
 で、記憶がリセットされないのは「流れ星に願い事をした人」。……そう、「願い事のある&そのことに自覚的な人だけ」なんですね。
 語るべき「本音」がある。
 それはつまりキャラが立つということに直結していくわけであり。

 会話を重ねていくうちに、本音が引き出されていくごとに、キャラの存在感がどんどん増していって空気が重い重いw(笑う所ではない)
 ……重いといっても基本的にポジティブなのでその点は助かりますが(鬱展開でもそれはそれでOKですが)、湿度の高さが偉いことんなってます。

 そしてまたここもポイントなのですが、「他のキャラが『話の進行につれて本音が出てきた』ならば、まだ本音の見えないキャラも『やがて本音が出てくる』のではないか」ということになりますよね。
 実際の人間関係では普通に意識すると思いますが、漫画のキャラで「目の前の人(キャラ)の本音は何処にあるんだろう」を意識せざるを得ないってのは中々ないです。

 4巻の白眉は当然ニシムラさんの過去話でしょう。
 からくりサーカスのフェイスレス級の非モテ炸裂でありますよ。(先日バカ笑いしたのはそこ2

「読み」としてはそんな感じです。
(……最後に繰り返しますが、「作品の既読が前提」ですからね?)

タビと道づれ 4 (BLADE COMICS)

著者/訳者:たな かのか

出版社:マッグガーデン( 2008-10-10 )

定価:¥ 600

Amazon価格:¥ 600

コミック ( 176 ページ )

ISBN-10 : 4861275377

ISBN-13 : 9784861275371


  1. おお振りの三橋の挙動を懇切丁寧に描写したようなものだという理解で問題なし。 []
  2. 激しく動揺すると笑いが止まらなくなるんですが俺だけでしょうかね。 []

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