ところで「たなかのか」は「たなか のか」じゃなくて「たな かのか」なので「かのかなら俺の隣で寝てるぜ」のように使ってください(ド頭から何を云っているのだ
与太はさておき空さんですが、オビに「小学生、哲学中」ってあり、そこまで固いもんじゃないとは思いつつもやっぱり固いです。
一般に云う「エンタメ的」では全然ないです。
(前作の「タビと道づれ」の方が、外枠のストーリー性と内に内に向かう精神的な描写とが両立していて遥かに「エンタメ的」だったと思います)
で、お話。
都会で絵本作家になろうと思ったけどやっぱりダメで田舎に引き上げてきた「僕」(とペットの亀)。
……と思ったのも束の間、隣の家の子(=空さん・小学一年)に「神さま」認定されて拝まれてしまいましたが何がどうなっているんだぜ?
みたいな導入。
語り手としては「僕」が視点人物ですが、エピソードの中心は基本的に空さんです。
(「僕と空さんとその周辺の人物の話」ぐらいで良いと思います)
上記の範囲に目的とかストーリーラインがありませんが、実際、ありません。
空さんは漢字もろくすっぽ読めないお子様であり、目にするものの大半が「発見」の対象で、そしてそこで「発見」したものから空想を巡らせ、その「空想」が僕やあるいはその他の「周辺の人物」の発見や内省のトリガーとなり……、みたいな。
……言葉にするの難しいな。
「タビと道づれ」の「同じ時間を繰り返す街」みたいな外枠部分がなくなって内面描写だけに特化したような話なので、繰り返しになりますが、一般に云う「エンタメ的」では全然ないです。
ただねえ、その内面の話が割とザクザク来るんすよねえ。


(なんかやさぐれてるのが「神さま」で、女子高生は「近所の人」ぐらいでおk)
ブレイドってそんなに対象年齢高くないと思うのですが、お構いなしに社会人が遠い目をするようなエピソードをガンガン投げ込んできます。
「社会人になった大人」、それより上で「小学生の子供を持つ親」、ぐらいの世代だと、感じるものはあるんじゃないでしょうか。
で、それは単に鬱話ってわけではなく。
例えば上の「結局水平線の向こうはなかった」話ですけど、このあと女子高生も空さんも「その次の結論」にとりあえずたどり着くのですね。
曲がりなりにも「社会」を知ってる「神さま」の認識と、それを(子供故の気安さで)あっさり乗り越えていく空さんのやり取りは、(読んだ人の/貴方の)にちょっと気力を与えてくれたりもするんでないかな、みたいな。
この作品はあらすじ書き起こしても駄目、間とか空気とかのほうがむしろ重要で、という意味では俺としては「読め! エンタメ的じゃねえけど」ぐらいしか云えないのだわw
著者/訳者:たなかのか
出版社:マッグガーデン( 2011-09-10 )
定価:¥ 600
Amazon価格:¥ 600
コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4861278899
ISBN-13 : 9784861278891
「タビと道づれ」未読ならそちらも薦めるのだわ。
著者/訳者:たな かのか
出版社:マッグガーデン( 2007-04-10 )
定価:¥ 590
コミック ( 175 ページ )
ISBN-10 : 486127379X
ISBN-13 : 9784861273797






