DAYDREAMに比べれば圧倒的に判りやすいというか取っ付き易くはなってるとは思いますが、「良さを語って伝える」となるとやっぱムズいっすよ奥瀬作品。
(DAYDREAMは3巻ぐらいで話についていけなくなって追うのを止めてそこから10巻ぐらいまで続いて逆にびっくりした、まぁ、余談)
本編の主人公は逢月舞入夏(マイカ)。で、彼女の中には「生まれる前に死んだ双子の兄、舞入冬(マイト)」が別人格として同居しています。舞入夏には霊が見えますが、積極的に関わりあうことはありません。……この辺まで基本。

(1巻中扉・上のおとなしそうなのが舞入夏、下の不敵な感じのが舞入冬)
あ、肉体は一つなので、物理的に並び立つことはありません。「精神世界の映像的表現」だと思うがよいぞ。
でだ。
低俗霊シリーズのお約束、かどうかはさて置いて、MONOPHOBIAでの話の内容も、舞入夏(舞入冬)の周辺で起きる「霊に起因するトラブル」を彼女(と周囲の協力者達)が解決する、という展開が主になるわけです。
判りやすくイイのは、この「トラブル」が「別の事件でも代替可能な消化イベント」に堕しておらず、舞入夏が(あるいは周囲の人が)、その話を通じて成長とか変化を見せていること、なんだと思います。
話の方向性が一貫しているというか、そんなん。
■1巻 少年ナイフ(2) から

(舞入冬・右はこの話のゲストキャラ)

(舞入夏・上の2ページ後)
ここでは「自分の境遇」「霊が見えるということ」あたりの話ですが、それに限らず「トラウマ(の類)と向きあって消化する/しようとする」という態度が一貫していて、(映像的にはおどろおどろしいんだけれども)読後感がイイです。概ね。
■2巻 少年ナイフ(4) から


「読後感がイイ」(笑)
奥瀬の独特の質感は無いですけれども、刻夜も画力は安定しているので、霊的なアレコレの描写は十分サマになってます。全く問題なし。
余談
■3巻 クマのポー、再び(2) から

これ絶対入ってるよね。
絶対的な「ゴール」こそないものの、話としては舞入夏/舞入冬の成長メインで間違いないと思うので、ここまでのところは話とキャラ(と小ネタ)のバランスが良くて読みやすい、と思います。
……DAYDREAMも最初は普通に追えたんだけど、途中から何やってんのかワケワカだったので、そうならないとイイナー、って思います。
(DAYDREAMやその他作品のキャラも一部出張してきているので、既読者ならプラスアルファ的に楽しめると思いますが、知らなくても全然問題ないです)
(これまでこのサイト内で「奥瀬サキ」って単語を一回も出していなかったのが超意外だった。どうでもいいけど)
低俗霊MONOPHOBIA (1) (角川コミックス・エース 273-1)
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