堀田純司「僕とツンデレとハイデガー」 見くびっていたが普通に良書w

 前の記事の後読み進めてTwitterに書いたけど、コンセプトを汲むという前提で普通にアリですこれ。
比較対象とすべきは「もしドラ」じゃなくて「これからの正義の話をしよう」」って云ったけど普通にそう思う。(後述)

 ……なんで、「これからの~」がそうであったように、「悩める時代に」とか「先の見えない時代に」的な観点からもお薦めラブルです。(なんだそれ)

 以下中身の話。


 うだつの上がらないボンクラ社会人の「僕」が、同僚の送別会の飲み会帰りに車にはねられて目覚めた所が謎の「学園」で、そこで月・火・水……そして日曜日まで、学園の女の子から一日一つの「講義」を受けながら、「生きるってなんだろう」みたいな話を考えていく、みたいな話です。

 ……意味分かんないと思うけど実際そうなんよw


 Amazonから目次を引用。

【目次】
第1章 ルネ・デカルト
    月曜日 神の存在を証明しよう
第2章 ベネディクトゥス・デ・スピノザ
    火曜日 人にとって人が一番大切なもの
第3章 ジョージ・バークリ&デイヴィッド・ヒューム
    水曜日 存在するとは、知覚されることである
第4章 イマヌエル・カント
    木曜日 天なる星空と、内なる道徳法則
第5章 ゲオルグ・ヘーゲル
    金曜日 世界は、絶対知へと向けて発展する無限の運動である
第6章 フリードリヒ・ニーテェ
    土曜日 神は死んだ。しかしなにも変わらなかった
最終章 マルティン・ハイデガー
    日曜日 世界がなければ僕たちもいない。
    そして僕たちがいなければ世界もない。僕たちはひとりじゃない

 前の記事で「哲学本として見れば入門というにも浅い」って書いたけどそれは読み方が間違い。
 これは「誰がどんなことを考えて何を主張したか」「その主張を受けて、別の誰かはどう思想を発展(あるいは変更)させたか」のような、思想史の本です。
 だから個人についての記述の量はあんまり問題でなくて「流れ」が判るかどうかが問題で、その点は超平易な語り口のおかげでかなり読み易いです。
 比較対象が「これからの正義の話をしよう」ってのはそういう意味で、「流れ」に注目するという観点のみからするとむしろこっちが上
(あっちは講義録であって「単体の書籍」として意図されたものではないので驚くには値しないけど)

 となると警戒したいのは「平易にしすぎて元の思想・発言をねじ曲げていないか」という観点ですけど、作中のメインの部分ではライトノベル乗りで進めつつ、キーワードになるような箇所では「ガチな訳書(多分)の硬い文章をそのまんま引用する」という構成になっているので、「その箇所だけ意味が分からない」ということはあっても、著しく元発言をねじ曲げているということはないのではないかな、と思います。
(この著者の人、普通に哲学畑の人のようですし)

※注
 ハイデガーあたりはクソ難解で知られるので、何れにせよ「ひとつの解釈」以上のものとして読むのは薦めませんが


 以下余談

 通読してみると、正直「ツンデレ」は意味分かりません。「作中にツンデレって居たか?」的な意味で。
 まぁ、「萌え哲学書」的な期待には応えていると思うのでこの点はスルーでいいのかと思いますがw

 あと、「三重野由真」ってキャラが出てくるのですけど、この小説の構成からするとこの娘にも「モデルになった思想家」が居るのではないかと思うのですがこれが全くわからない
 正直モヤモヤしたものが残っていますw

(ビジュアル的には神渡さん、キャラ的には陽梅さんが好きですね(キリッ)


 ……あと、次回作があるならマルクス(マル経の)やってほしいすね。
 本書中でも一瞬触れられてますけど、俺正直全然知らんのですよ彼女……彼かw

 出たら買う気満々なので検討ヨロシクw


■追記(9/20)
 作者の方自らご指摘頂きましたが三重野由真のモデルは……とのことです。
 ……よ、読むべきか、読むべきか?w(いや、元から興味無いわけじゃないのだけどね?)

僕とツンデレとハイデガー

著者/訳者:堀田 純司

出版社:講談社( 2011-09-15 )

定価:¥ 1,575

Amazon価格:¥ 1,575

単行本(ソフトカバー) ( 290 ページ )

ISBN-10 : 4062171112

ISBN-13 : 9784062171113


カレンダー

2012年5月
« 4月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

全力プッシュ中

叶得! 叶得! 叶得! 叶得ぇぇうううわぁあああ(後略
1巻感想
2巻感想
3巻感想

作者インデックス

FLIPFLOPs kashmir Key ms nino OKAMA OYSTER SASAYUKi あっと あらた伊里 かきふらい きぎたつみ きゆづきさとこ しゃあ すか たなかのか ちょぼらうにょぽみ ていか小鳩 ひげなむち ひな。 ほた。 まりも みそおでん みた森たつや みづきたけひと みなもと悠 みやもとゆう めいびい やまぶき綾 ゆりかわ よしだもろへ よしむらかな アサウラ アントンシク イダタツヒコ カネコマサル コバヤシテツヤ ストロマ ナヲコ ハノカゲ ハロルド作石 ヒロモトヒロキ ボストン・テラン ムラ黒江 リサリサ 万城目学 三上小又 三宅乱丈 丸川トモヒロ 乃花タツ 九井諒子 仙石寛子 伊藤仁 伊藤明弘 佐々原憂樹 佐原ミズ 倉橋ユウス 倉田嘘 倉田英之 六道神士 冲方丁 刻夜セイゴ 北山猛邦 卯花つかさ 厘のミキ 原悠衣 双見酔 口八丁ぐりぐら 叶恭弘 土塚理弘 土居坂崎 城平京 堀田純司 大和川 大岩ケンジ 大月悠祐子 天杉貴志 天獅子悦也 天王寺キツネ 奥瀬サキ 子安秀明 宇佐悠一郎 安倍吉俊 安藤慈朗 定金伸治 宮下裕樹 小原愼司 小暮マリコ 山口雅也 山本ヤマト 山田秀樹 山西正則 岡本タクヤ 岩原裕二 岩本直輝 峠比呂 嶺本八美 川上真樹 庄名泉石 志摩時緒 支倉凍砂 新井英樹 月吉ヒロキ 月見里中 有栖川有栖 有楽彰展 有馬侭 李秀顯 東山翔 東雲龍 林達永 柳広司 柴田ヨクサル 桂明日香 桐原いづみ 桜井慎 森達也 楓月誠 榊一郎 槇えびし 橙乃ままれ 櫻太助 歌野晶午 水上悟志 水谷フーカ 江戸屋ぽち 河内和泉 河野裕 法月綸太郎 津留崎優 流星ひかる 浦賀和宏 海堂尊 清野静 渡会けいじ 源五郎 灰村キヨタカ 烏丸渡 片山憲太郎 片岡人生 片桐敬磨 犬星 玉岡かがり 琴久花央 田中ロミオ 田中一行 田口仙年堂 相沢沙呼 真じろう 真田鈴 睦月のぞみ 石持浅海 石田敦子 石見翔子 石黒正数 神寺千寿 祥人 秋山瑞人 秋風白雲 竹宮ゆゆこ 竹宮ジン 竹山祐右 笠井潔 笹倉綾人 米澤穂信 糸杉柾宏 納都花丸 絶叫 綾辻行人 緋鍵龍彦 緑のルーペ 花田十輝 荒川弘 荒木風羽 藤こよみ 虚淵玄 西澤保彦 誉田哲也 諫山創 谷川流 近藤一馬 逢空万太 道尾秀介 道満晴明 邪武丸 鎌池和馬 関谷あさみ 降矢大輔 陸乃家鴨 雨音たかし 霜月絹鯊 高尾じんぐ 高崎ゆうき 高木信孝 高遠るい 高野和 高野和明 鬼八頭かかし 麓川智之 麻耶雄嵩 黒田bb

メールフォーム

お名前

題名

メールアドレス(省略可)

メッセージ本文

公開していい?
いい だめ