テーマが錯綜して良く判らないことになりつつありますが「2009年の面白かった漫画」の前回はこちら。
「鋼の錬金術師」「イムリ」と並べたのは「面白さの性質が同系統」だと思うからで、今回の記事はその共通する性質の話。
ハガレンは今更突っ込んだ話をしてもしょうがないと思うので軽く流して、イムリの話は次回に続く(かも)。
まずは例え話ですが、「歴史」が好きな人って居ますよね?
「武田と上杉の因縁」だったり「西郷の怒り」だったり「ハプスブルク家の策略」だったり、日本史でも世界史でもいいんだけど、「それは何で面白いのか」という話。
一つ、縦軸に「『社会の仕組み』がそうなるに至った歴史」があり、他方、横軸に「その時点での社会制度に根ざした『支配・被支配』等の関係」があり、そういう座標平面上の何処かに「(目標を持った)視点人物」が配置される、という構造。
そういう時、視点人物の行動がストレートに社会制度に対立したりあるいは乗っかったりし易い、云い換えると「(話の本筋のリアリティを保ったまま)話が濃く・大きくなりやすい」と。
前述の2作品の面白さの根っこはここにある、と思います。
(例えば「アメストリス建国の秘密」であり「カーマの支配の秘密」、ということです)
「歴史を設定すれば話が濃くなら皆やれば良いじゃない?」って話ですが、読者に理解できる程度にみっちり「作品世界の歴史」を開陳すると、普通は「説明的で鬱陶しい」「固有名詞羅列で読者置き去り」になってしまいます。
エンターテイメントとしてのテンションを保ったまま読者に「作品世界の歴史のお勉強」をしてもらうのは、そんなに簡単に出来ることではない、はずです。
ハガレンは現在クライマックスへ向けて怒涛の盛り上がり中、イムリは(多分)「コマを盤上に配置し終わり、いよいよ本編スタート」ぐらい、どちらも読んで損はねーので是非読め。
(去年のこの時期にイムリはあまり念頭に無くて、それは「話が本格的に盛り上がってきたのは去年末?今年に入ってから」だからなのね。その辺の話は次回に)
……で、今度は「面白い漫画」の話の続きとして語りますが、ハガレンやイムリは「漫画として面白い、訳ではない」のです。1
「漫画的に云々」という次元の話ではなくて「フィクションのバックグラウンドの作り込みが圧倒的」ということ。だから、映像化・小説家等を行ったとしても、スポイルされてしまうものはそう多くないと思います。
(本来の構想が作者の頭の中にある以上、そして作者が漫画家である以上、「別形式だったら」という仮定にあまり意味はありませんが)
著者/訳者:荒川 弘
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コミック ( 179 ページ )
ISBN-10 : 4757506201
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著者/訳者:三宅 乱丈
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コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4757736363
ISBN-13 : 9784757736368
- 判りにくいと思うので一応補足しておきますが、「漫画として云々」ということそのもの・それ自体には、意味も価値もありません。
単に、「作品を評価するときの観点」としては説得力のある分析を行うためのトリガになりうる、というだけのことです。 [↩]





